2012/02/03

AVRで作るマルチチャネル無線電力メーター(2)設計

設計概要について書いておきます。

電力線からアイソレーションを確保するために、電圧電流共にトランスを通して入力します。電流センサはカレントトランス(CT)で、VGA(Variable Gain Amplifier)を通してMCUのADCに入力します。これが4チャネルあります。CTは1V/30A感度の電圧出力タイプ(抵抗が内部に組み込まれているタイプ)ものを使用しています。VGAを使うことにより、小信号時にもそれなりの計測ができるようになります。1W以下の変化が見えることが目標です。

電圧は、コンセントからの100Vを小型電源トランスで10V以下に降圧、さらに抵抗分圧で適切な振幅まで落とします。自宅内は単相3線という方式で配線されているのですが、位相を検知する意味では十分だと思い、片相のみをセンスするようにしています。電圧のアンバランスがある場合は誤差となります。

これらの信号は正負の両信号ですので、ADCの入力には適当なバイアスを与えています。またこのバイアスがゼロの基準になりますので、これもADCに入力して計測に使います。

アイソレートされているとはいえ、電力線の付近に設置して使うものですので、いちおう入力保護用にダイオードを入れてあります。

MCUには使い慣れたATmega328Pを用います。ADCが8チャネルもあるので今回の目的には十分です。開発やデバッグに便利なようにブートローダを組み込むためのUSBインターフェースを設けていますが、最終的なファームウェアにはUSBは組み込みませんでした。

外部インターフェースはSPPプロファイルに対応したBluetoothモジュールを用いますが、これについての詳細は略します。

回路図です(投稿に際して体裁を修正しています。またいくつか改良したい点があるのですがこのままにしておきます)。


続く

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